貴族探偵から入る麻耶雄嵩作品、私の勝手なおすすめ
相葉くん月9主演おめでとうございます!
貴族探偵ドラマ化おめでとうございます!
麻耶雄嵩作品がドラマ化される世界ありがとう!!
昨夜からずっとそわそわしていたのですが、正式に発表されたので、いてもたってもいられず今勢いだけで記事を書いています。
タイトルの通り、貴族探偵のドラマ化により麻耶雄嵩作品に興味を持ったジャニオタのために、麻耶雄嵩を読み始めるならこれがいいと思うよ!という個人的な見解によるおすすめ作品をご紹介したいと思います。
私自身、麻耶作品を読み始めてまだ4年ほどで、未読のものもあるのであまりえらそうなことは書けないのですが、初めて読んだときの「おそろしいものを読んでしまった」という気持ちをまだ鮮明に覚えているので、そういった点では今から読み始めようという方と近い立場にいるのかもしれません。
貴族探偵
短編集ということもあり、麻耶作品の中では読みやすい作品ではないでしょうか。ドラマ原作なのでまずこれを読むのが一番いいかなと思います。が、
推理などという〈雑事〉はすべて、使用人任せ…。
「趣味」探偵の謎の青年が、生真面目な執事や可愛いメイド、巨漢の運転手などを使い、難事件を解決する。
知的スリルに満ちた本格ミステリー!
とAmazonの紹介文にあるように、探偵が推理をしません。私は安楽椅子探偵かな?と思って読み始めたのでびっくりしました。
いろんな意味で強烈なのでもしかすると今までミステリを読んだことがない方は少し混乱してしまうかもしれませんが、さすがの謎解きと独特の雰囲気でとてもおもしろい作品です。どんなドラマになるのか楽しみです。
メルカトル鮎&木更津悠也シリーズ
長編作品。麻耶先生のデビュー作、「翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件」から始まるメルカトル鮎&木更津悠也シリーズです。
デビュー作なので2番目にご紹介しましたが、合わない人は本当に合わないし(何においてもそうですが)、正直私は「なんかちょっと読みづらいな…」と思いました。しかし読了後の何とも言えない胸のうずうず、だまされた、楽しい!という気持ち、最高です。後味がいいとは言ってない。
この作品からメルカトル鮎シリーズ、木更津悠也シリーズ、メルカトルと美袋(あえて分けます)シリーズとなっていくので、まさしく原点であります。
メルカトル鮎と美袋三条
メルカトル鮎シリーズに分類されるのですが、あえてわけました。私の大本命!
短編集です。現在「メルカトルと美袋のための殺人」「メルカトルかく語りき」の二冊が刊行されています。メルカトルと美袋のための殺人は解説に翼ある闇のネタバレがあるのでご注意ください。
あまりにも非道、ブラックでシニカル、倫理観って何だったっけ…?と混乱してしまう、それはそれはおそろしい短編集なのですが、探偵役であるメルカトル鮎の友人・美袋三条*1の視点で淡々と事件が描かれていて、読みやすい作品です。
まず、探偵であるメルカトル鮎が、すごい。語彙力なくて非常に申し訳ないのですがもうすごいとしか言えない。人間性が無理。許せない。言動に難がありすぎる、傲岸不遜で傍若無人な銘探偵*2です。
二冊の短編集でメルカトル鮎(以下「メル」)がやっていることといえば、推理と美袋三条(以下「美袋くん」)をいじっていじめていびり倒すことだけです。美袋くんをいじっているときの彼はとても生き生きとしている。
「哀しいかな、基本的に私は長編に向かない探偵だな」と自称する通り、短編ではメルの魅力と恐ろしさがこれでもかというほど表されていて、最初は「ふざけるな」「ひどい」「許すまじ」と思うのですが、だんだんと、この人すげえやばいのになんか…なんか…好き……と抗いがたい魅力にどっぷり浸かり、気が付けば未収録の短編を求めて大阪から東京の国会図書館まで行っていました。
ジャニオタにも覚えがあるでしょう?最初は何だこの子と思っていたのに、だんだんと惹かれていって、気が付けば全身沼に浸かっていてどうがんばっても抜け出せない状況。それです。
そして、語り手である美袋三条、通称美袋くん、二冊の短編集は彼の視点で淡々と進んでいくので、メルのことはよくわからないけど美袋くんはまあ理解できるかもしれません(共感はできない)
彼は大学時代からのメルカトル鮎の友人で、ミステリ作家です。メルの解いた事件をネタにしてご飯を食べています。そのためメルに対してちょっと強くでれないのですが、もともとの人間性が強いため、普通に強気です。私がため殺*3を読んで麻耶作品に転がり落ちたのは、メルと美袋くんのやりとりが非常に好みだったからです。お互い馬鹿にし合い、こきおろし、雑な扱いと嫌みの応酬で殺伐としているのに、やっぱり「友人」で仲が良い。そんなところにとても惹かれます。「いつか殺してやる」ってやばくない?鮮烈。
ただ、美袋くんも割とひどい性格をしているので、そこを楽しめるかどうかがポイントかなと思います。私はここまで突き抜けてると逆に最高だなという気持ちになりました。
悪いことは言わない、これを最初に読むのはやめたほうがいい。
以上が、私のおすすめ麻耶作品です。この記事で少しでも興味を持ってくださった方は本屋さんで探してみてください。絶版になっているものもあるのですが、ドラマ化の勢いで復刻してくれることを願っております。あと単行本未収録の短編!悪人狩り!よろしくお願いします。
ドラマ貴族探偵、本当に、本当に楽しみです。相葉くんは三毛猫ホームズに続き2作目のミステリですね。相葉君がどんな探偵になるのかわくわくします。推理はしないんですけど。
メルと美袋くんに偏ってしまい、肝心の貴族探偵が全然ご紹介できていないのですが、短編集ということもあり非常に読みやすい作品であると思いますので、是非一度お手に取ってみてください。
堂本さんと堂本さんで #自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは を考えてみた。
#自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは ジャニヲタ内で流行って欲しいタグ。読みたい。
— あやや (@hraom) 2015, 7月 27
私は本を読むのは好きなのですが専ら本格ミステリで、今まで自分で小説を書いたことも書こうとしたこともなかったのだけど、これは楽しそう!とわくわくしたのでその勢いのまま考えてみました。
漠然とした内容も書き残しておくことにします。
命の燃える音を歌にしよう。唐突に思いついたそれがいかにも名案のように思えたので、行儀悪く胡座をかいたまま、そばにあったギターを引き寄せて抱える。まず、君の心臓のリズムを爪弾いた。 #自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは 剛さん
— 青 (@karankoron0505) 2015, 7月 27
音楽を愛する主人公が命を題材にした歌を作ろうすることにより、「君」というひとりの人間を深く知っていくお話。「君」が生きる姿と、その美しさ。
水槽の中で溺れ死ぬ夢を見た。自分の吐いた息がぽこぽこと丸い空気の泡を作る。昇っているのか落ちているのか分からないけれど、なんとなく、昇っていればいいなあと思った。 #自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは 剛さん
— 青 (@karankoron0505) 2015, 7月 27
眠るたび水の中で死んでいく夢を見る主人公のお話。最後は夢と現実の境が曖昧な感じになると思います。着想は剛さんを水槽に入れて飼いたいという光一さんの発言より。
夜は全ての猫が灰色に見えるらしい。暗闇の中では泥水に塗れ喘ぐように鳴く猫も、或いは宝石のようにきらめく毛並みを持つ猫も、灰色に見えるのだと。ならば今、灯りの消えた舞台に立つ俺とお前は、この瞬間、灰色なのだろうか。 #自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは 光一さん
— 青 (@karankoron0505) 2015, 7月 27
「俺とお前」の関係性の変化を色でたとえていくお話。はじめは灰色だった二人がどんな色に変わっていくのか。
このままずっと一緒におったらどこに行き着くんかな、と思う。お爺ちゃんになったお前と縁側でお茶を飲みながら日向ぼっこする様子を想像をしてみて、んなあほな、と頭を振った。んなあほなことあるか。我ながらベタな関西弁である。 #自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは キンキ
— 青 (@karankoron0505) 2015, 7月 27
ベタな関西弁を書いてみたくて。これの続きを書くとしたら、どこかの一室で思い思いに過ごす二人のうちの片割れがなんともなしに独白してる感じになると思います。
余談ですが、私は関西人だけど奈良でも兵庫でもないのでキンキのお二人が使っている関西弁とはまた違います、というか、キンキはなんだかふしぎな関西弁を使っているなあと思います。
歌おうとして喉を震わせたのに、唇からこぼれたのは赤い花だった。驚いて隣を見ると隣もまた驚いた顔で俺を見ている。お前の一番は歌なんやな、と諦めに似た響きで吐き出された声と共に伸びた腕が、俺に触れる直前、不自然に止まった。 #自担をモデルにした小説があるとすればその書き出しは 剛さん
— 青 (@karankoron0505) 2015, 7月 27
これはちゃんと設定を考えました。自分の一番大切なものが花になってしまうお話。
「俺」に向かって伸ばされた腕が触れる前に不自然に止まったのは、触れてしまうと花になるかもしれないことが怖かったから。だけど本当に怖いのは、触れても花にならなかった場合。大切なものは何だろうというお話。
希望は君の形をしてる(戸塚祥太さんに寄せる短歌)
「広島に原爆を落とす日」のディープ山崎や、「出発」の一郎ちゃんを詠んだものもあります。
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「幸せになりたいね」ってわらってた。きれいなものの裏はかなしみ
あの夏のにじんだ星をおぼえてる?幸福だって掴んであげる
雨の音したから駅に逃げ込んだ あのときいっしょに死ねばよかった
2メートル先に迷子の君がいる 飛べなくたっていいよだいすき
ブラウン管の向こうに投げる淡い恋、一瞬触れて、はなれて、触れて、
清冽な水の滴るまろい頬 君って薄荷の味するのかな
なんとなく君を壊してみたくって、薄氷(うすらい)割っちゃう。ぱりん ぱりん
優しさを目尻に乗せて笑う人 希望は君の形をしてる
短歌とブログ、はじめてみました。
かねてから楽しく拝見していた芦屋こみねさんの短歌結社「明星」が再開されたことをきっかけに、一昨日、初めて短歌を詠んでみました。授業でもやったことなかったのです。
いざ詠んでみると、31音という限られた枠の中に気持ちを込めるのがとても楽しくて、気がつけばこの三日間ずっと言葉と遊んでいました。せっかくなのでログも兼ねてまとめたいと思い、ブログを始めた次第です。
文章を書くのは得意ではありませんが、短歌もブログも、楽しく続けてゆければいいなと思います。
自分のテンションが高いうちに、と思い、明星さんへ短歌を送らせていただきました。以下の三首です。
- 何食わぬ顔してかたく手をつなぐ「仲悪いの?」って、そんなこと聞く? (KinKi Kids)
- 神様がいないってこと本当は知ってるんでしょ?バカのフリやめて (アイドル)
- 「刺すような目をしてるんだね」双眼鏡越しの君は鮮烈な けもの (佐藤勝利)